薬剤師の求人傾向

薬剤師の求人は増加の傾向が続いています

求められる人材の年齢は25歳から35歳程度が中心となっていますが、50代から60代の人でも歓迎するという求人も多くなってきています。
薬剤師の人気の職場となっているのは都心にある薬局です。
都心の薬局では年収があまり高くない状況でも多くの人材が集まりやすい傾向にあります。
これらの中でもさらに人気が集中しているのが都心の有名な路線から徒歩10分以内にある良い立地条件をそなえている薬局です。
その一方で、地方の薬局では都心部にある所よりもよりも年収が高めとなっている求人を出しています。
地方の薬局では未経験の薬剤師でも年収400万以上が保証されていることも珍しくはありません。
管理薬剤師に900万の年収を提示している所もあります。
このような高待遇の求人が地方の薬局に多い理由には、慢性的に薬剤師が不足していることが挙げられます。
企業の薬剤師の求人は、MRや治験関係の業界の求人が多いのです。
このような業界では、きちんとスキルアップをしていれば転職エージェントなどで求人を紹介してもらえるチャンスがあります。
企業の求人は、医薬品卸や治験関係、MRの求人が多いです。
また企業の管理薬剤師は、英語力が必要とされています。

薬剤の開発

薬剤の開発や研究の分野に入るには、企業秘密を扱うことが多いため、入るためのスキルチェックがより厳しくなっています。
病院の薬剤師の求人は、調剤と治療の分業が進んでいるため、外来での調剤の業務よりも病棟で働く仕事が多くなりつつあるのです。
そのため、スキルのチェックはとても厳しく、競争が激しいのが現状です。
病院の薬剤師として働くためにはより一層のスキルアップと、スキルの強力なアピールが必要となります。
薬剤師に向いている人は几帳面で丁寧に仕事をする人です。
薬剤師には処方箋に指示された薬を順番通りにきちんと処方する必要があり、また、1000以上もある薬局内の薬の名前と場所をすべて覚えなければなりません。
また、処方する薬には使用できる有効期限がありますので、それが切れないように定期的に管理しなければなりません。
こういった側面からも、この仕事には几帳面な性格の人が向いているといえます。
また、薬剤師はコミュニケーション能力と、どのような人ともうまくつきあえる社交性も求められています。
薬を処方する患者さんにはさまざまな性格の人がいるため、そういった人たちに対応するための能力も薬剤師には必要です。

女性にも人気の薬剤師

人気の薬剤師

今はどれだけ一流企業に勤めていても、いつリストラされたり、
会社そのものがなくなってしまうかわからない世の中なので、
いざというときのため、手に職を持っていた方が安心です。

それには何か資格を取っておきたいところですが、どんな資格があれば、
即戦力として仕事に役立つのか、悩んでいる方もあるかも知れませんね。
この先日本はますます高齢化社会が進んでいきますから、
それを考えて、需要が多い職業を選んだ方が良いでしょう。

たとえば女性に人気の資格の必要な職業と言えば薬剤師になりますが、
これはなぜかと言うと、結婚や妊娠、出産等で仕事を一時的に辞めざるを得ないようなことがあっても、
またいずれ復帰しやすい職業だからです。
これが普通の会社の場合は、なかなか子育て休暇のようなものを何年も取ることは出来ませんし、
再就職に関しても、年齢の事を考えると難しいところがあります。

しかし資格がなければ出来ない薬剤師の場合は、数年後に再就職を考えても、
求人情報サイトを頼りに応募すれば、いくらでも働くところがありますし、
これまでの経験も考慮してもらえるので、最初から良い待遇で働くことが出来ますよ。

薬剤師の職場

薬剤師の職場と言うのも幅広く、大手ドラッグストアのチェーン店なら日本全国どこにでもありますし、
常にたくさんの求人募集があるのです。
どの町にも調剤薬局がないところなんてありませんし、
大きな大学病院や総合病院、個人経営のクリニック、診療所など、どこでも自由に選んで働くことが可能です。

たとえ近隣に待遇の良い職場が見当たらなかった場合も、交通費を支給してもらえれば、
こちらに金銭的なダメージはありませんし、寮のあるところに就職すれば、
そこから通えるので、アパートやマンションを探す手間を省くことが出来ますよ。

次に薬剤師になる方法についてですが、これにはまず国家試験に合格する必要があります。
薬学を6年間正規の課程を学び、それを卒業した人でなければ、受験資格が与えられませんので、
試験を受ける前にまず、大学に行かなければなりません。
大学で学んだあと、試験に合格すると、申請することにより厚生労働省の薬剤師名簿に登録されます。

そうすることで初めて厚生労働大臣から薬剤師免許が与えられるようになっているので、
興味のある方はぜひチャレンジするようにしましょう。
就職先が多く、転職や再就職もしやすいので、
結婚後も働きやすい職業をお探しの女性の方には特におすすめです。

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薬剤師の責任の重さ

責任の重い仕事

薬剤師はとても責任の重い仕事になります。
薬剤の専門知識を持つ職業ですので、仕事をしていくにはそれなりの責任を果たすことが当然とされているのです。

この職業の主な業務は調合した薬や、医師から処方された薬を患者に渡すことです。
ですが、もし患者に薬の量など調合の仕方を間違えた薬を渡してしまったり、勘違いや思い込みなどで医師から処方されたものと違う薬を渡してしまった場合、患者の生命にかかわる事態に発展してしまうこともあります。

調剤ミスで、患者が死亡する事故も何件か発生しています。
埼玉で発生した調剤ミスの例では、胃酸を中和する薬を処方されるはずだった女性が、重い筋無力症の治療のために使う薬を間違って調剤薬局から処方され、薬物中毒で亡くなったというものがありますね。

この事件では、医薬品を管理していた薬剤師が、部下の薬剤師から調剤ミスを指摘されていたのにも関わらず、調剤薬局の会長に報告しなかったことが問題となりました。

一方、調剤ミスには医師の医薬品の処方の仕方、紛らわしい名前の医薬品が多くあるといった、必ずしも薬剤師の責任ばかりとは言い切れない問題も絡んでくる場合もあります。
医薬品として使われている薬剤の中には、毒薬や劇薬の指定を受けているものもあり、そういった薬物は本来慎重のうえに慎重を重ねたうえで取り扱うべきなのです。
ですが、それをせずに単に調剤ミスをしたと薬剤師ばかりに責任を負わせる方が問題なのでは、ということを指摘する声も聞かれます。

また最近では、紛らわしい医薬品の名前がとても多くなっています。
名前がよく似ている薬があまりにも多いために、薬剤師の調剤ミスが起きやすくなっているのです。

近年の電子カルテ

近年の電子カルテの導入も、この現象の増加に拍車をかけています。
電子カルテで検索をすると似たような名前の医薬品が多く候補にあがるため、従来よりもさらにミスが起きやすくなっているのです。

ジェネリック医薬品の普及も調剤ミスの多発につながる恐れが指摘されています。
後発の薬は先発のものと名前が違っているものも多いため、名前と効果が違っているものを間違って患者に処方してしまったとしても、医師が「名前は違っても同じ効果がある」と言ってしまう危険性があるからです。

まぎらわしい名前の薬があまりにも多く存在するため、現在の日本では、薬剤師が薬を取り違えて患者に処方しそうになった事例が全国で年間1万件以上発生しています。

このように、最近では薬剤師の調剤ミスの発生の背景には、さまざまな原因があることが指摘されているため、国などが早急に対策を講じることが求められています。

薬剤師になるのに求められるもの

求められるもの

薬剤師という職業は社会的な地位が高く、
社会貢献にもなるやり甲斐のある仕事です。

高度な知識を有した医療人として信頼が厚い職業でもあり、
給料水準が高い仕事でもあるので
とても人気のある職業ですね。
大学薬学部や薬科大学の入試をみてみても、
毎年高倍率で狭き門と
なっていることからもその人気が伺えます。
毎年多くの若者が薬剤師を
目指して勉強などに励んでおります。

しかもこうした高い意識を持った方は
全国に多くいるのです。
将来の職業の選択肢として薬剤師を選んだ場合に、
親や周囲の方からとても喜ばれたり
勧められることはあっても、
その逆になることはまずないでしょう。

それだけ信頼されている職業で
あることを意識しておいて下さい。
ただしいくら薬剤師の地位が高いからと言って、
どなたでもなれるわけではありません。

薬剤師国家試験

もちろん大学入試や薬剤師国家試験は
学力があれば合格出来ますが、
やはり医療人になるためには学力が
高いだけではなることは出来ません。

薬剤師という名前の通りに薬を取り扱う仕事です。
大げさなことを言えば人の生死にも関わる仕事に
携わっているわけですので、緻密さと正確さが
備わっていてこうしたことを実践出来る方が向いています。

とにかく妥協は一切せずに最後まで責任感を持って、
職務を全う出来る方にお勧めの職業です。
病名がたくさんあるのと同様に、
各病気を治すための薬も
たくさんあり多岐にわたっています。

中には薬の名称が類似していても
効能が全く違う物もありますので、
こうした薬を的確に処方出来る方が向いています。
間違った処方は副作用を引き起こしたり、
場合によっては死に至らしめることもあるからです。

すでに市販されている
薬を取りそろえること自体は心配ないですが、
特に緻密さと正確さが問われるのは
実際に調剤を行うときです。

要は薬の調合ですので各薬を決められた
分量調合しなければなりません。
微量の調合違いが患者さんの健康に
大きな影響を及ぼすことを、
十分知っておかなければなりません。

言うまでもなく薬剤師になるために
学ぶ大学薬学部や薬科大学は理系です。
ですから、理系的な素質やセンスが
問われることは言うまでもありません。

なかでも有機化学は薬の性質などを知る上で重要ですので、
こうした学問に対する興味関心も必須です。
また患者さんとのコミュニケーション能力も重要になってきます。

薬の開発などを行う方は研究室などに籠もっていれば、
それだけでも良いかもしれませんが、
薬剤師として働く際には
日々患者さんと接するので、
こうしたことを苦にすることなく出来ることも重要です。

中には色々な相談をする方もいるので、
嫌がらずに懇切丁寧にケアなどをすることも大事です。
特に日本はこれからますます高齢化社会になっていくので、
薬剤師の方にとっても日々の仕事の中で、
高齢者と接触する機会が増えてきます。

なかなか理解出来ないような方に
対しても粘り強く説明などを出来るような、
人間味溢れた薬剤師がますます必要とされています。

ですから、コミュニケーション能力の高さも重要なのです。

薬剤師に向いている人とは

薬剤師に向いている人

薬剤師という職業に興味がある人、
明確な進路は決めていないけれど薬剤師という仕事が気になっているという人は、
自分が薬剤師に向いているかどうかということが気になるでしょう。

では、どのような人が向いているのでしょうか。

まず、どんな環境で働くとしても薬剤師に必要とされるのは
「正確さ」や「緻密さ」といったことでしょう。
とくに医療機関や調剤薬局などの調剤業務がある職場では細かい作業が多くなるため仕事を慎重に行う必要があります。
調剤業務とは薬剤師の仕事の基本であり、
もっとも重要とも言える業務です。

医師から提出された処方箋の通りに薬剤を準備します。
また、粉薬等の場合には必要な成分を必要な量だけ取り分けて、1つずつ製剤化していく必要があります。
この時の分量は非常に重要なもので、副作用などのトラブルを避けるためにも間違いは決して許されません。

特に身体の小さいお子さんなどへの薬剤は
ちょっとした分量のミスでも大きな事故につながる危険性が高いため、ミリグラム単位での調整が必要になってきます。

こういった作業を1日に何十回と繰り返して行うわけですから、
忍耐強さや根気強さといったことも必要になるでしょう。

ドラッグストア

ドラッグストアなどで働く薬剤師の方ならば、
接客業的な意味合いも強いのでコミュニケーション能力も不可欠になってきます。
薬剤師であると同時に店員としての一面もあるからです。

また、スイッチOTC医薬品など比較的副作用の強い医薬品を販売するときには、
販売時に薬の飲み方や副作用についてしっかりと説明する責任があります。
こういったことを患者さんや消費者の方にわかり易く丁寧に説明しなくてはなりません。
コミュニケーション能力は学校薬剤師でも必要な能力です。

小学校や中学校など比較的年齢の低い生徒に適切な指導を行うためには、
十分な薬学的知識に基づいた適切な指導が行えるかどうかはとても大切な能力の1つとなります。

寝たきりの患者さんのために在宅医療に携わる薬剤師も多くなってきています。
ですが寝たきり患者さんの服用する薬について、
看病をしている家族の方などに対して適切な指導や飲み合わせなどの説明を行うためにも
コミュニケーションは大切です。

また、薬の服用状況などをこまめにチェックして重複投薬などがないようにするために
几帳面な性格な人のほうが薬剤師に向いているといえるでしょう。

最近は災害地などへ出向いて医師や看護師などと一生に行動して
人命救助に当たる薬剤師も増えてきています。
そういった薬剤師の場合には混乱した状況でも冷静な判断を下すことが求められます。

さらに、災害現場での薬の管理や効率的な配分といったことが必要になりますから、
状況に応じた臨機応変さが必要になってくるでしょう。

もちろん、医薬品に関する卓越した知識やスキルが必要なのは言うまでもありませんから、
学生時代だけでなく薬剤師の国家試験に合格しても生涯にわたっての学習が必要になります。
そういった勤勉性も薬剤師には大切な資質です。

効率的な就職活動 国家試験対策と平行して

学内のキャリアセンター

学内のキャリアセンターや就職活動サイトでは様々なセミナーを開催しています。
キャリアセンター一般的に私立大学のほうが充実しているのですが、
最近は国公立でも大学法人化の動きがありましたので、就職に関しても積極的に学生に
働きかけるような就職に関してのサポート力をアップしてきている大学が非常に増えてきました。

まず、セミナーの内容としては、就職に関わる面接や書類の書き方講座、
企業の人事担当者の会社説明会、公務員対策講座、国家試験対策講座などがあげられます。
ここで国家試験対策講座というのをあえて挙げさせていただいたのは、
薬学生であれば就職する際には薬剤師免許取得見込みと書くかと思います。
それに、その他就職先も取得することを前提に採用を検討しているのです。

そもそも、薬剤師の免許を所持している人にのみ許される医療に関する行為があり、
その部分を担当していると思っているにも関わらず、
なにかで、免許取得ができなかった場合、内定が取り消されてしまうことになります。

ですから、必ず国家試験に通る必要があるのですが、
就職活動中というのは実験や実習などの学業と平行してたくさんの企業のことを調べ、
そして面接にのぞみ、また、就職活動の状況というのもすぐに内定がもらえるというものでも
ないので精神的につらい時期もあることと思います。
ですから、国家試験の勉強は自分ひとりでするものですから、
頑張る気持ちが少しずつ薄れていってしまってもおかしくはないのです。

国家試験対策講座

この国家試験対策講座というのは、内容が国家試験に対応していて自分の知識を深めたり、
確認するのに非常にいいものなのですが、
そこに出席している学生と一緒に席をともにすることにも意味があります。
のんびりかまえていたけれども、会場にいってみたらみんなの切迫した雰囲気に
はっとさせられて、勉強に身が入るようになったという話はよく聞きます。
また、自分ひとりで頑張っているのではないのだ、
ということで励まされる気持ちがでてくることもあるかと思います。

また、自分だって負けないぞと闘争心に燃え、
それが結果的に勉強に対するモチベーションにつながるということもあるでしょう。
学内で開催しているセミナーや就職サイトが主催しているセミナーは
ごく簡単なものかとは思いますが無料であることも多いです。
民間の企業の国家試験対策講座や公務員試験対策講座というのは何万円もかかるものであり、
もちろん専門的な勉強ではありますが、
学校も遠方にあったりする場合は通うのも結構大変ですから、
学校の勉強とこうした講義とをうまく使って国家試験にのぞむのが理想ですね。

薬科大学であれば、まわりがみんな薬学生なので周りに影響されるということはそんなには
無いのですが、総合大学の中にある薬学部ということになると、
他の学生がサークル活動をしていたり、部活動をしていたり、アルバイトをしていたり、
遊んでいたりと、学生生活を謳歌しているのが、とてもうらやましく思う時期もあることと思います。
そんなときに、こういう対策講座をうけることで少しでも刺激になるといいですね。

薬剤師に向いている人 その二

薬剤師に向いている人

医療関係のお仕事というのは、人を相手にする仕事がほとんどです。
ですから、「人と接することが好きである」という人はとても薬剤師に向いているかと思います。
また、医療関係で人と接するときというのは、患者さんに対して特別気を遣う必要があります。

人間、病気になってしまったり、怪我をしたときというのは自分自身の体が
しんどいというだけではなく、精神的にもかなりつらいものです。
今後の生活に関して日常生活において、経済的な面において、社会的な部分において、
様々な不安をかかえているものです。
家族の方も同じように不安や悲しみの中にいることでしょう。
ですから、薬剤師の方が患者さんと接するときのちょっとした一言が、その方の励みになるのか、
さらに不安になってしまうのか左右することになるのです。

人のために役にたちたいという理想を掲げている薬剤師の方であれば、一生懸命、
患者さんとの関係構築に励むことと思いますが、実際は膨大して業務に忙殺されてしまって、
接遇に関することに関しては横においておきちにがちになってしまうのが現実です。

患者さんに関しては接遇に関する勉強を積む人もいるほどのことですから、実際に
薬剤師として働き始める方はぜひとも気をつけてほしいことです。
また、病棟で働く薬剤師は医師、看護師、理学療法士さんたちといった
医療関係者と一緒にチームとして働くことになります。
ですから、人と一緒に何か成し遂げるという経験があればなおいいかと思います。

チームで医療にあたるということは、とても大切なことですが、実はとても難しいものなのです。
それぞれの専門分野の知識を出しあって、治療方法を選定し、病気や怪我の回復を
目指すことになるのですが、立場や持っている知識をうまく出し合うというのは
意外に難しいものなのです。

治療方法

治療方法に関しても様々な考え方があります。
基本的には医師が患者さんの状態を鑑みて総合的に治療方針を決定するわけですが、
そこで専門的な知識を出すことで、その効果を最大限にしなければなりません。
薬剤師としての医療に対する思いもあるかと思いますので、
時には意見があわないこともあるでしょう。

そんなときに、自分の立場をわきまえて、かつ技術と知識を最大限に発揮して全て
の医療関係者に自分の思いや方針を納得してもらうのは本当に難しいです。
ですから、他者と円滑にコミュニケーションがとれる、人間関係構築能力のある人でなければ
薬剤師はつとまらないと思います。

自分の理想を実現したいというビジョンを持っているのは大切なことです。
志がなければ、医療現場で働く意味もないと思います。
理想がない人は機械的な仕事になってしまって、それこそ患者さんにも充実した
医療を届けることはできないし、自分自身の仕事生活を充足させることも無理でしょう。
だから、絶対に自分の医療、薬学に対する考え方を確立することはとても大切なことです。
ただし、チームで仕事をする上においては、自分の意見を通すだけではなく、
人の意見も尊重しながら組織としてどうしたらいいかという考え方を持つことを忘れてはいけません。

薬剤師に向いている人

自己分析

自己分析をおこなうと、自分がどんな人間であるかということは
徐々に分かってくるかと思います。
そこで、薬剤師の方に向いているのはこんな人ということについてご紹介します。

まず、人々の健康を守る仕事に対して興味関心のある方、やりがいを感じることが
できるという方です。
薬というのは、人々の体に大きな影響を与えるものです。
いい薬に出会ったおかげで今まで日常生活すら困難だった人が社会に出て働けるようになったり、
苦しいつらい思いをしてきた人を助けることもできます。
治療方針を決めるのは医師の仕事ですが、実際に患者さんに直接作用するのは
薬であることが多いのです。
飲み方や管理の方法、飲み合わせなど、薬は取り扱いが非常に難しく、一般の方が
それを判断することはできないので、必ず薬が処方されたときには薬剤師がその
薬の効能、飲み方、保管方法などこと細かに説明してあげなければなりませんが、
飲み方次第で薬の効果を高めることもあります。

人の健康

人の健康を、命を守っていきたいというただ、その一方で使い方をあやまると命に
関わる大惨事も招きかねません。
ですから責任感が人より強いという人は薬剤師に特に向いています。
もちろ、どの仕事も仕事をする上では責任感というのは必要なのものですが。
また、精神的、肉体的にタフな方というのも向いていますね。
薬剤師というと座って作業することが多いので体力に関しては
あまり必要ないというイメージの方も多いかと思いますが、薬学生であれば、
薬学がいかに体力のいるかということを十分に理解しているかと思います。

理系の中でもきついカリキュラムをこなす上で、いつ終わるか分からない
実験をするというのはなかなか体力が必要だったと思います。
もし、製薬メーカーの研究者なんかになったら、この研究業務が何十年も続くわけです。
それも、薬学の研究者というのはすぐに結果の見える仕事と異なり、
かなり長期的な視野で研究していくことが求められます。
ですから、精神的にも肉体的にもタフな人でなければなりません。

また、研究職でなくても、病院に勤める臨床薬剤師のかは大学病院や国立病院と
いう広い病棟をわずか数名で走り回って病棟活動をこなさないといけません。
最近は病院で勤める薬剤師の数も減っていますから求められる業務も増えているのが現状です。

製薬会社のMRにしても、フットワークが軽くなければなりません。
あわせて好奇心旺盛な人というのも薬剤師には向いています。
薬の世界、医療の世界も日進月歩を遂げています。
最新医療についていち早く情報を獲得し、今の仕事にいかすということはとても大切なことです。
また、幅広い知識が求められますので、知識欲旺盛もとてもいいかと思います。
知ることからはじまるのが薬剤師の業務です。
とても知的なイメージのある薬剤師ですが、実はとても
気力と体力の必要な仕事のうちの一つです。
就職する前に、自分の適性について考えてみましょう。

自己分析について

薬学部

薬学部に通っている学生は非常に忙しく、なかなか自己分析などしている暇もないという
学生も多いかと思いますが、自己分析は就職のことを考え始めたときに
すぐにでもとりかかって頂きたい作業です。

では、実際に自己分析をどのように行ったらいいかということですが、
最近ではインターネット上でも適職検査といって質問項目に答えると、
自分の特性がでるような簡単なツールがあります。
でも、これはあまりおすすめではありません。

就職活動における自己分析というのはこういった
心理テストのようなものでわかるような単純なものではないからです。
できたら、自己分析に関するワークシート形式の本が書店にありますので、
それを一冊購入して最初から最後までやりきってみてください。
項目としては、できたら過去の自分を振り返る項目が入っていることがいいかと思います。
実際に、過去に自分におきた出来事で印象に残っていることを羅列していくだけでも
自分自身が見えてくると思います。

放課後

小学校、中学校のときに最も自分の中で印象深かったことは何なのか思い浮かべてみましょう。
例えば、友人と楽しく放課後に遊んだことだった方は人と人とのつながりを大切に
している人だったり、部活動で成績をおさめた人だったら一つのことに熱中して
物事に取り組むのが好きだということが分かります。

少し過去を振り返るだけで、自分というものが意外に見えてくるものです。
そして、これはインスピレーションも大切ですが、じっくりと考えて思い出すことも多いです。
ですから、インターネットだとすぐにメモしたりできませんので、
できたら紙ベースでできる自己分析の書籍をおすすめします。
自己分析を実際に行って自分がどんな人間というものについて理解を深めるということは、
たくさんのメリットがあります。
どうして、自分は薬学部に入学したのか、この原点に立ち返るということがとても大切なのです。

薬学生は就職活動と平行して薬剤師の国家資格を取得するためにその受験勉強もして
いかねばなりません。
そうなると、時々へこたれそうになることもあるでしょう。
そんな時に、どうして自分は薬学部に入ったのかというところが明確になってさえいれば
それをモチベーションの源泉として頑張ることができます。
これは、国家試験対策のみにあてはまることではありません。
社会に出て薬剤師として活躍したときにも役に立ちます。
つらいこともたくさんあるこれからの社会人生活において、必ずくじけそうになる
場面というのはでてくるものです。
そんなときに初心にかえって頑張るためには、この薬学部にどうして入ったのかを
思い出すとよいでしょう。
もちろん、就職活動のときに志望動機の欄には、自分の薬学に対する色々な思いを
記入することかと思います。
この志望動機に少しでも具体性を持たせるために過去の経験、思いについて一度ふり
かえり、自分理解を深めるようにしましょう。
自己分析というのは、就職活動に必須だけではなく、その後の自分の人生を歩んで
いくのにあたってもとても大切なものです。

薬学生の就職活動 就職活動をはじめる前に

薬学生の就職活動

まず薬学生の就職活動を始める前にしておかなければならない
準備事項がいくつかありますのでご紹介します。

薬学生に限らず、就職活動の基本はズバリ「自己分析」と「職業理解」の二つに尽きます。
自分の好きなこと、やりがいを感じられることを仕事にするというのは
キャリア形成の上で大変重要なことです。
納得した就職活動の結果を得て、充実感のある仕事につくためにも、
この二つをおさえることがとても大切です。

自分が好きなことが分かっていても、それをいかす場所・職場がどこにあるのかということが
分かっていなければ折角持っている自分の才能やスキルが無駄になってしまいます。
また、折角人気のある職種についたとしても、それが自分のやりたいことでは
なかった場合は、その後で転職を考えるようになってしまったりもするでしょう。
履歴書・エントリーシート、面接においても、この部分がしっかりした学生は
答えがぶれませんから、非常に熱意のある説得力の学生として内定を得やすいのです。
反対に、どんなに学校の成績が良くても、この自己分析と職業理解が深められていない学生は
履歴書の内容や面接の回答に一貫性がなく、内定が出ないというのが現実です。

ですから、自分自身はどんな人間であるのか、そして自分をいかす場所、
就職先は一体どんなところがあるのか、ということについてしっかりと理解を深めた上で
就職活動にのぞみましょう。

理解できていない学生

そして、この二つが理解できていない学生というのは非常に多いのです。
その理由としては、自己分析をする時間的余裕がない学生が多いからです。
就職活動をしようと思った時点では、すでに説明会や面接がはじまっていますので、
自己分析を終了した時点で第一希望の採用の締め切りは
終わってしまっていたということも少なくないのです。

理想としては、大学に入学した時点で薬学という専門分野を学ぶことは決まったわけですから、
その自分の専門性を踏まえて就職活動を見据えた自己分析をはじめることをおすすめします。
職業理解については、就職活動を始めてからも挽回することも可能です。
学校には一般的に厚生課という就職活動について相談にのってくれる部門があります。

また、最近は私学を中心にキャリアカウンセラーの方に相談にのってもらえる日を
設けているような学校も多くあります。
ですから、自分のやりたいことさえ分かっていれば、それにみあった職場は
どのようなところがあるのかということを学校やキャリアカウンセラーの方に
相談にのってもらうというのも効率的な方法の一つです。

また、最近では、インターネット上に就職活動をしている学生を対象とした
就職活動支援サービス会社も数多く存在します。
この就職活動支援サービス会社は説明会やインターンシップの日程を調べるといった
効率よく就職活動を行うためのツールにのみ使っている学生が多いのですが、
様々な業界について紹介や実際に就職した方の声なども掲載されておりますので、
職業理解を深める大変便利なツールとなりますよ。