薬剤師に向いている人 その二

薬剤師に向いている人

医療関係のお仕事というのは、人を相手にする仕事がほとんどです。
ですから、「人と接することが好きである」という人はとても薬剤師に向いているかと思います。
また、医療関係で人と接するときというのは、患者さんに対して特別気を遣う必要があります。

人間、病気になってしまったり、怪我をしたときというのは自分自身の体が
しんどいというだけではなく、精神的にもかなりつらいものです。
今後の生活に関して日常生活において、経済的な面において、社会的な部分において、
様々な不安をかかえているものです。
家族の方も同じように不安や悲しみの中にいることでしょう。
ですから、薬剤師の方が患者さんと接するときのちょっとした一言が、その方の励みになるのか、
さらに不安になってしまうのか左右することになるのです。

人のために役にたちたいという理想を掲げている薬剤師の方であれば、一生懸命、
患者さんとの関係構築に励むことと思いますが、実際は膨大して業務に忙殺されてしまって、
接遇に関することに関しては横においておきちにがちになってしまうのが現実です。

患者さんに関しては接遇に関する勉強を積む人もいるほどのことですから、実際に
薬剤師として働き始める方はぜひとも気をつけてほしいことです。
また、病棟で働く薬剤師は医師、看護師、理学療法士さんたちといった
医療関係者と一緒にチームとして働くことになります。
ですから、人と一緒に何か成し遂げるという経験があればなおいいかと思います。

チームで医療にあたるということは、とても大切なことですが、実はとても難しいものなのです。
それぞれの専門分野の知識を出しあって、治療方法を選定し、病気や怪我の回復を
目指すことになるのですが、立場や持っている知識をうまく出し合うというのは
意外に難しいものなのです。

治療方法

治療方法に関しても様々な考え方があります。
基本的には医師が患者さんの状態を鑑みて総合的に治療方針を決定するわけですが、
そこで専門的な知識を出すことで、その効果を最大限にしなければなりません。
薬剤師としての医療に対する思いもあるかと思いますので、
時には意見があわないこともあるでしょう。

そんなときに、自分の立場をわきまえて、かつ技術と知識を最大限に発揮して全て
の医療関係者に自分の思いや方針を納得してもらうのは本当に難しいです。
ですから、他者と円滑にコミュニケーションがとれる、人間関係構築能力のある人でなければ
薬剤師はつとまらないと思います。

自分の理想を実現したいというビジョンを持っているのは大切なことです。
志がなければ、医療現場で働く意味もないと思います。
理想がない人は機械的な仕事になってしまって、それこそ患者さんにも充実した
医療を届けることはできないし、自分自身の仕事生活を充足させることも無理でしょう。
だから、絶対に自分の医療、薬学に対する考え方を確立することはとても大切なことです。
ただし、チームで仕事をする上においては、自分の意見を通すだけではなく、
人の意見も尊重しながら組織としてどうしたらいいかという考え方を持つことを忘れてはいけません。