大学別薬剤師合格率

2014年の結果

薬学生の応援団から、国家試験の資料として大学別の合格率を紹介しておきます。
薬剤師国家試験の合格発表は、毎年3月に行われます。

2014年のデータを見ますと、全体の合格率は60.84パーセントとなり、前年より18.26ポイント減少しています。
薬学部が4年制から6年制に変わったことにより、難易度が高くなった傾向がわかります。

大学別でみると一番高いのは金沢大学の92.5パーセント、2位は名城大学の85.37パーセント、3位は昭和薬科大学の82.48パーセント、4位は武蔵野大学の82.35パーセントとなりました。
国立・公立・私立で比較すると、国立は69.95パーセント、公立は70.98パーセント、 私立は60.08パーセントです。

有名大学が上位に来るという予想を見事に裏切り、意外な結果となりました。
薬剤師国家試験は、どの大学からでも合格者が出ることが証明されています。

今後の展望

2014年の国家試験は、過去の結果を覆すものとなりました。
例年、合格率で上位に来るのは政令指定都市近郊の有名大学です。

昨年は、都心から離れた地方の大学が結果を残した年でした。
ベスト3を見ますと金沢大学、名城大学、昭和薬科大学と珍しい顔ぶれです。
昨年の結果で、3つの大学を株を上げました。

今年もまた、意外な学校が上位争いに食い込む可能性はあります。
常連校が再びトップにくるのか、はたまた新たな大学が飛び出してくるのか今年の結果に注目が集まります。

今後の薬剤師国家試験は、様々な大学が入れ替わり立ち替わりトップ10にくると予想されます。
というのも、大学別で学生の質が問われるのではなく学生個人に直接関与するのが分かってきているからです。
薬剤師の功績が出身大学で決まらないと同様に、試験に合格する学生も大学に依存しないということです。

他の国家試験で高い合格率を維持している大学が上位に来ないのは、合否の要因が学生個人の努力に比例しているからです。
今、自分の通っている学校が上位層に顔を出していなくても、個人の結果にはさほど影響しません。
受かる勉強をしていれば、誰にでも合格のチャンスはありますから諦めずに取り組むことです。

合格発表から分かる薬学生の特徴

前期より全体の合格率は下がっていますが、試験勉強の成果がはっきりと分かる結果でした。
2014年は、薬学部の4年制から6年制の移行もあって試験が難しくなりました。
ただ、全体の半数は余裕で超えているので2人に1人以上は合格している計算になります。

合否の命運を分けたのは、事前に試験を分析できていたかによります。
薬剤師の国家試験は、毎年似た設問が出されることがあるので過去問で傾向をつかんだ学生はやりやすくなります。
そして、何より反復して問題を解くのが合格するための秘訣です。

問題文を暗記しなくてもよいですが、繰り返し解答することで問題を読んだだけですぐ答えが浮かぶようになります。
反復演習が好きな学生にとっては、鴨にできる試験です。

一回だけやって終わる学生にとっては、苦労させられる試験となります。